SF-36調査票の使用について / スコアリングに関して
ツール類(マニュアル・スコアリングプログラム)について / その他の質問




レイアウトを変えてもいいですか?

レイアウトを変更することにより、オリジナルのレイアウトとどの程度結果に差が出るかは検証されていません。従って、レイアウトを変更する必要が生じたときに、変更しても良いかどうかを判断する基準は明確ではありません。可能な限り、オリジナルのレイアウトを使用することをお薦めします。


対象患者に合わせて文章表現を変更してよいですか?

文章表現の変更は一切認められていません。文面を変更することにより、調査票の標準性が保たれなくなるためです。使用者の判断で変更を加えた場合は、SF-36を使用したと言うことはできません。
 
目的に合わせて、8つの下位尺度の一部のみを使用してもいいですか?
 
下位尺度単独でも使用することができます。ただし、下位尺度得点を算出するためには、一つの下位尺度に含まれる項目を全て使用することが必要です。
 
一つの調査票に、SF-36だけでなく他の尺度や質問を一緒に入れるとき、どんなことに注意したらよいですか?
 
SF-36と他の尺度を一緒に使うときは、SF-36を一番最初に置くのがベストです。SF-36の標準値データを集める際にも、そのように調査票を構成しています。質問の順番は回答に影響する可能性があります。異なる尺度の間には、明確な「間(スペース)」を入れると、異なる内容を聞こうとしていることを回答者に知らせることができます。異なる尺度を入れた場合でも、一つの調査票の中では一貫して、フォントやフォーマット、回答選択肢の表示の仕方を同じくした方が、回答者の間違いを減らすことができます。
 
使用料はかかりますか?
 
使用料がかかる研究とかからない研究があります。SF-36の版権者たちのポリシーは、科学的に質の高い測定ツールや使用しやすいサービスを提供することを目的とし、質問紙、スコアリングアルゴリズム、国民標準値などを使用する際に、企業が行う研究やスポンサーのある研究などにおいては、ライセンス契約を結びこれらの知的財産を提供しようということです。 ライセンス契約によって、企業やスポンサーなどから利益を得ることにより、学生が異なるユーザー料金で知的財産を使用することを可能にしています。また、これらの料金は、新たな測定ツールの開発、より使いやすいサポートツールの開発に使用され、健康評価やアウトカム評価に貢献します。
 
スタンダード版とアキュート版の違いは何ですか?
 
スタンダード版は、「過去1ヶ月」を振り返って健康状態を評価してもらうのに対して、アキュート版は「過去1週間」をふりかえってもらいます。例えば治療の効果がすぐに現れるような場合には、アキュート版の方が適しています。アキュート版は末期腎不全患者で信頼性・妥当性が検証されています(文献:日本腎臓学会誌 第50巻第1号 42-50)。アキュート版は国民標準値が算出されておりませんので、結果を解釈する際、標準版の国民標準値を用いる場合は参考程度にとどめることをお薦めします。
 
現在のSF-36はversion2(SF-36v2)ですが、旧バージョン(SF-36version1.2)を使用することができますか?
 
基本的にSF-36v2の使用をお薦めします。しかし、継続研究で引き続きversion1.2を使用したいなどの場合は、sf-36@i-hope.jpにお問い合わせください。(オンラインで入手することはできません)
 
SF-36の日本語以外のversionを使うにはどうしたらよいですか?
 
SF-36はすでに110ヶ国語以上に翻訳されています。日本語以外の言語のversionはQualitymetric社が扱っています。http://www.qualitymetric.com/にアクセスする、またはlicensing@qualitymetric.comに連絡して目的の言語のversionがあるかどうかを調べることができます。
 
SF-36を子供に使用することはできますか?
 
SF-36は16歳以上の成人を対象にして作成されていますので、子供に使用することを前提としていません。子供用に作られた尺度を探してみてください。




8つの下位尺度はどのように得点化されるのですか?Norm-Based Scoring(NBS)とは何ですか?
 
それぞれの下位尺度に含まれる項目の回答を加算して求めます。ある尺度に含まれる項目は全て、その尺度が表す概念との関連がほぼ等しいので、重み付けなしに加算することができます。加算した得点は、解釈を容易にするために、0-100得点に変換されます。高得点ほどよりよい健康状態を示します。さらに、0-100得点を、国民標準値が50点、その標準偏差(SD)が10点となるように置き換えた得点が、「国民標準値に基づいた得点(Norm-based scoring: NBS)」です。
 
SF-36の8つの下位尺度得点を合わせて、QOL総合得点を出すことができますか?
 
SF-36は8つの側面(身体機能、日常役割機能(身体)、体の痛み、全体的健康感、活力、社会生活機能、日常役割機能(精神)、心の健康)が得点化されます。オリジナル開発者らは、8つの側面が身体的健康と精神的健康の2つの要約得点にまとめられることを発見しました。別の言い方をすれば、8つの側面は1次元ではなく、2次元の構造を持っていることがわかりました。つまり、身体的健康と精神的健康は別の概念なので、一つにまとめることは適切ではありません。
 
SF-36のサマリースコアとは何ですか?
 
8つの下位尺度得点の因子構造に基づき、身体的健康サマリーと精神的健康サマリーの2つに要約した得点です。日本においてサマリースコアを使用するには注意が必要です。日本と欧米では8つの下位尺度得点の因子構造が異なっているため、欧米と同じ式を使用してサマリースコアを求めたとしても、その得点が著す物を解釈しにくいためです。現段階では、日本におけるサマリースコアの使用を積極的にお薦めすることはできません。


ツール類(マニュアル・スコアリングプログラム)について

使用申請する前にマニュアルを購入できますか?
 
マニュアルは使用申請しなくとも購入することができます。研究において SF-36を使用するかどうか考慮する際の参考としても活用することが可能です。
 
SF-36v1の日本語版マニュアルが欲しいのですが。
 
SF-36日本語版version1.2マニュアルは完売いたしました。現在は抜粋版をご用意しておりますので、v2マニュアルをご購入いただければ、それに付随してお送りしています。v1の情報が必要な場合は、sf-36@i-hope.jpにお問い合わせください。
 
「スコアリングプログラム」とはなんですか?
 
SF-36は、健康関連QOLの要素である8つの領域(domain)で構成されています。8つの領域を評価するために、8つの下位尺度で測定し、その得点が算出されます。スコアリングプログラムは、調査票で得た36項目の回答から、一人一人の8下位尺度の得点を自動的に計算します。国際的に標準化されたスコアリング方法(アルゴリズム)が組み込まれており、回答された数値(生データ)をそのまま入力するだけで、正確な得点を自動的に計算することができます。
 
「スコアリングプログラム」を購入しないと、得点を計算できないのでしょうか?
 
プログラムがなくとも、マニュアル記載されているスコアリングの方法に従って、1例ずつ計算することが可能です。ですが、複雑な計算手順(欠損値の処理を行ったり、各回答に重み付けをしたりなど)が含まれているため、手計算ではかなりの時間がかかるとともに計算間違いが生じる可能性が大きくなります。プログラムを使用すると、回答された数値(生データ)を入力するのみで得点が自動的に計算されますので、正確な得点を短時間で計算することができます。
 
「スコアリングプログラム」と「性・年齢別国民標準値に基づいたスコアリングプログラム」の違いはなんですか?
 
SF-36v2では、国民標準値に基づいたスコアリングが標準とされています。つまり、性・年齢にかかわらず、日本人全体の国民標準値平均値を50点、その標準偏差が10点となるように得点化されます。これを求めるのが、「スコアリングプログラム」です。これは、標準的な方法ですが、対象者の性や年齢に偏りがある場合などは、性・年齢を考慮しない全体の平均値を基準とすることがふさわしくない場合も生じます。これに対して、「性・年齢別国民標準値に基づいたスコアリングプログラム」は、国民全体の平均値ではなく、その人の性・年齢に該当する国民標準値に基づいて得点を算出したものです。例を挙げると、56歳男性の結果を評価する際に、「スコアリングプログラム」では、20〜80、までの男女の全ての標準値と比較するのに対して、「性年齢別〜プログラム」では、日本人の50代男性の標準値と比較してどの程度高いのか低いのかがわかるように得点化するものです。
 
事前にエクセルで回答を入力しておき、後日エクセル版にコピー、ペーストすることは可能ですか?
 
可能です。変数の順番がずれないよう、SF‐36の質間票の順に左から右へ入力しておいてください。
 
マニュアル(またはスコアリングプログラム)の支払いをクレジットカードでしたいのですが。
 
大変申し訳ございませんが、クレジットカードでのお取り扱いはしておりません。
 
SF-36v1で行った研究のスコアリングをしたいが、v2のスコアリングプログラムを使用してよいでしょうか。
 
SF-36v1とv2ではスコアリング方法が異なります。そのため、v1のスコアリングをv2のスコアリングマニュアルで行うことはできません。v1のプログラムがご入用の場合は、オンラインでは入手できませんので、sf-36@i-hope.jpにお問い合わせください。


その他の質問

SF-36に関してもっと詳しく知りたい。
 
以下の文献は、SF-36をもっと詳しく知るのに役立ちます。
1,Fukuhara S, Bito S, Green J, Hsiao A, and Kurokawa K: Translation,adaptation, and validation of the SF-36 Health Survey for use in Japan.Journal of Clinical Epidemiology, 51, 11,1037-1044,19982. Fukuhara S, Ware J E, Kosinski M, Wada S, Gandek B: Psychometric and clinical tests of validity of the Japanese SF-36 Health Survey. journal of Clinical Epidemiology, 51, 11, 1045-1053, 19983. 福原 俊一:MOS Short Form 36 items Health Survey-新しい健康アウトカム指標、厚生の指標、46巻、4号、40-45,19994. 池上直己、福原俊一、下妻晃二郎、池田俊也編『臨床のためのQOL評価ハンドブック』医学書院また、SF-36v2日本語版マニュアルには、さらに詳しい情報が掲載されています。
 
SF-8™(またはSF-12)を使いたいのですが。
 
現在、SF-8™およびSF-12の目本語版は、まだ尺度としての評価(計量心理学的評価)が終了しておらず、また、日本におけるスコアリングが確定しておりません。また、国民標準値もまだ算出されておりません。順次情報をお知らせいたしますので、もう少々お待ちください。
 
健康関連QOLに関連する、SF-36以外の尺度を調べたいのですが。
 
池上直己、福原俊一、下妻晃二郎、池田俊也編『臨床のためのQOL評価ハンドブック』医学書院(2002)は、包括的なQOLや疾患特異的なQOLの評価法をまとめてありますので、健康に関するアンケートについて学んだり自分の目的に合った尺度を探したりするときに役立ちます。


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