SF-36を使用するには、‘使用許可’または‘コマーシャルライセンス’の取得が必要です。

SF-36(MOS Short-Form 36-Item Health Survey)
SF健康調査票は、健康関連QOL(HRQOL)を測定するための、科学的な信頼性・妥当性を持つ尺度です。健康関連QOLとは、医療評価のためのQOLとして、個人の健康に由来する事項に限定した概念として定義されています。
SF健康調査票は、米国で作成され、概念構築の段階から心理計量学的な検定に至るまで十分な検討を経て、現在、50カ国語以上に翻訳されて国際的に広く使用されています。最初に開発されたSF-36のほかに、その短縮版であるSF-12やSF-8があります(SF-12やSF-8の日本語版は、最終的な標準化が終了していません)。
現在、オリジナルのSF-36(日本語版はversion1.2)を改良したSF-36v2™が標準版として使われています。現在日本語版として標準化が終了し、使用できるものは、SF-36v2™日本語版です。



包括的尺度
健康関連QOL尺度は、大まかに包括的尺度と疾患特異的尺度とに分類されますが、SF-36は前者に位置づけられます。つまり、ある疾患に限定した内容ではなく、健康関連QOLという万人に共通した概念のもとに構成されており、様々な疾患の患者さんや一般に健康といわれる方々の健康関連QOLを測定することが可能です。従って、疾病の異なる患者さんの間で健康関連QOLを比較したり、患者さんの健康状態を一般の人と比較したりすることができます。
   
国民標準値
SF-36は国民標準値が設定されています。国民標準値とは、国民の性、年齢、地域、都市規模等の分布と同じくなるようにサンプリングして行った全国調査から得られた、SF-36の平均値です。ある対象から得られたSF-36の結果を評価する際に、国民標準値を基準にして、それよりどの程度高いか低いかを検討することで、その対象の健康状態を評価することができます。日本人の国民標準値は、SF-36v2™日本語版マニュアルに性別・年代別のデータが掲載されています。
   
国際的に最も普及している健康関連QOL尺度であること
SF-36は、健康状態を測る質問紙として世界中で最も普及しているものです。それはSF-36がシンプルかつ有用であり、計量心理学的に十分な特性を持っており、さらに容易に入手することができ、すでに十分なデータの蓄積があるからと考えられます。



SF-36の構成
SF-36は、8つの健康概念を測定するための複数の質問項目から成り立っています。8つの概念とは、(1)身体機能、(2)日常役割機能(身体)、(3)日常役割機能(精神)、(4)全体的健康感、(5)社会生活機能、(6)体の痛み、(7)活力、(8)心の健康です。表1に、各下位尺度の得点が表す意味を示しました。
この8つの下位尺度以外に、SF-36には、健康全般についての1年間の変化を尋ねる項目があります。この項目は、8つの下位尺度得点の算出には用いられず、単独で名義尺度もしくは順序尺度、間隔尺度として使用されます。


表1 SF-36下位尺度の得点の解釈

下位尺度 得点の解釈
低い 高い
身体機能
(Physical functioning)PF
健康上の理由で,入浴または着替えなどの活動を自力で行うことが,とてもむずかしい 激しい活動を含むあらゆるタイプの活動を行うことが可能である
日常役割機能(身体)
(Role physical)RP
過去1ヵ月間に仕事やふだんの活動をした時に身体的な理由で問題があった 過去1ヵ月間に仕事やふだんの活動をした時に,身体的な理由で問題がなかった
身体の痛み
(Bodily pain)BP
過去1ヵ月間に非常に激しい体の痛みのためにいつもの仕事が非常にさまたげられた 過去1ヵ月間に体の痛みはぜんぜんなく,体の痛みのためにいつもの仕事がさまたげられることはぜんぜんなかった
社会生活機能
(Social functioning)SF
過去1ヵ月間に家族,友人,近所の人,その他の仲間とのふだんのつきあいが,身体的あるいは心理的な理由で非常にさまたげられた 過去1ヵ月間に家族,友人,近所の人,その他の仲間とのふだんのつきあいが,身体的あるいは心理的は理由でさまたげられることはぜんぜんなかった
全体的健康感(General health perceptions)GH 健康状態が良くなく,徐々に悪くなっていく 健康状態は非常に良い
活力
(Vitality)VT
過去1ヵ月間,いつでも疲れを感じ,疲れはてていた 過去1ヵ月間,いつでも活力にあふれていた
日常役割機能(精神)
(Role emotional)RE
過去1ヵ月間,仕事やふだんの活動をした時に心理的な理由で問題があった 過去1ヵ月間,仕事やふだんの活動をした時に心理的な理由で問題がなかった
心の健康
(Mental health)MH
過去1ヵ月間,いつも神経質でゆううつな気分であった 過去1ヵ月間,おちついていて,楽しく,おだやかな気分であった
※福原俊一、鈴鴨よしみ『SF-36v2™日本語版マニュアル』健康医療評価研究機構, 2004.より引用




スタンダード版(振り返り期間が過去1ヵ月)とアキュート版(振り返り期間が過去1週間)の使用が可能です。ただし、アキュート版は日本の国民標準値が算出されていません。
また、標準的な版は自己記入式ですが、面接用のフォーマットも用意されています。自己記入式では、だいたい5分から10分程度で記入が可能です。
 
・スタンダード版(自己記入式)
・スタンダード版(面接式)
・アキュート版

※PDFデータが開かない場合はAdobeのHPからAdobe Acrobat Reader最新版をダウンロードしてお使いください。




SF-36は、年齢16歳以上を対象としています。
SF-36は、病院や診療所を訪れた患者さんに回答してもらう場合が多いのですが、家庭内、電話利用、郵便による送受信、面接など、さまざまな環境においても実施することが可能です(面接versionは、別途用意されています)。また、SF-36はその他の面接・調査票・データ収集などの一部として実施することも可能です。
調査担当者のためのガイドラインを以下に示しましたので、ご参考ください。

・調査票記入上のDO(すべきこと)&Don't(してはいけないこと)

DO Don't
他の調査票へ記入する前、または、医師の診察前に記入してもらう。 調査票の記入前に、回答者の健康・検診データ・精神状態についての質問をしてはいけない。
やさしく、親しみやすく、いつでも手助けができるようにする。 回答を強要したり、命令したりしてはいけない。
調査票の記入を丁寧にお願いする。 記入もれがある場合、もれなく記入してもらえるよう促さずに受け取ってはいけない。
(面接の場合)質問を一字一句その通りに読み上げ、必要であれば繰り返す。 設問の解釈や説明をしてはいけない。
設問には、回答者が解釈したことに基づいて答えてもらう。 特定の設問に答えることを強要してはいけない。
回答者自身に記入してもらう。 回答者の配偶者や家族が記入してはいけない。
全ての設問に答えてもらえるよう促す。 調査表の重要性を軽んじる発言をしてはいけない。
協力してもらったことに感謝の意を表す。
次回以降の来院時に再度回答を依頼する場合があることを知らせる。


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